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2004年11月30日
【本】何だかんだと
何だかんだと
[著者]ナンシー関
[出版]角川文庫 P193 \438 初2004/11
[初出]雑誌連載「噂の真相」等 、単行本 世界文化社 2002/11
[入手]新刊(初版)
[内容](カバーより)
野口五郎&三井ゆり結婚式の「しょっぱさ」の理由、広末涼子の値崩れぶりにみる悲哀、バ
ラエティ番組における橋田壽賀子の邪魔者感、石田純一の「とんちんかん」のルーツ、渡辺満里
奈の「台湾通宣言」に潜む意図とは……。
世紀をまたいでテレビ界をめった斬り!さらに芸能人のホームページも斬りまくり!21世
紀を迎えても、やっぱりテレビは「とほほ」でした。天下無双のテレビ批評第7弾!!
[感想]
相変わらず切れ味するどいですなぁ
毎度毎度同じこと言うのもなんですが、
やっぱりつくづく惜しい人をなくしたのぉ
[評価]
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆
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2004年11月29日
【本】たのしいムーミン一家
たのしいムーミン一家
[著者]ヤンソン
[訳者]山室静
[出版]講談社文庫 や16-1 \448 P233 初1978/4
[入手]新刊 ヴィレッジ自由ヶ丘店
[内容](カバーより)
長い冬眠からさめたムーミントロールと仲よしのスナフキンとスニフが、海ベリの山の頂上で黒いぼうしを発見。ところが、それはものの形をかえてしまう魔法のぼうしだったことから、次々にふしぎな事件がおこる。国際アンデルセン大賞受賞のヤンソンがえがく、白夜のムーミン谷のユーモアとファンタジー。
[感想]
先日、北欧旅行した友人にムーミン柄のネクタイをもらいましでん。
で、そういえば、学生時代にK村君がムーミンは大人の鑑賞に堪える名作だと力説していたなぁと思い出して、本屋で買ってきました
なるほど、これは大人でも十分おもしろいですわい。
魅力的な登場人物(人じゃないけど)の数々がいいですねぇ
ちなみに、絵も本人が描いているそうです。
あと、昔みてたアニメとは微妙にキャラ設定が違ってたりしてます
スナフキンがムーミン達と無邪気に遊んでいたりと…
あぁ、ムーミン谷に住みたい…
[評価]
《俺》 ☆☆☆
《薦》 ☆☆☆
[引用]
ムーミン谷に、もう秋がきたのでしょうか。でも、それでなくては、春はまためぐってきませんものね。
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2004年11月25日
【本】江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺談
江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺談
[著者]江戸川乱歩
[出版]光文社文庫 \1000 P678 初版(2004/8)
[入手]新刊 初版
[収録作品]
闇に蠢く 湖畔亭事件 空気男 パノラマ島綺譚 一寸法師
自作解説 解題 注釈 解説 長編作家乱歩の誕生/新保博久
[感想]
先日読んだ乱歩の文庫全集の第2巻。
前巻は短編を集めていましたが、本巻は最初期の長編を収録。
内容も段々と猟奇色が濃くなってきました…
しかし完成度というと、いやはや、これがどうにもこうにも…
「闇に蠢く」から「空気男」は、本人も認めているとおりいきあたりばったりの展開で、最後は無理矢理辻褄合わせだったり、未完だったりと、若気のいたり臭ぷんぷん。
まぁ選集にははいらなそう作品なんで、こんなん読めるのも全集ならではかな。
「パノラマ島~」と「一寸法師」は有名なだけあって、比較的まとまっております。
なかでも「パノラマ島」は乱歩好きの素質があるかどうかのリトマス試験紙のような作品だねぇ
この話気に入ったら、あとはもう全集全巻そろえてくださいな。
わたしゃちょっとイマイチだったりするんですけんども…
結論、やっぱり横溝派だな、俺は。
[評価]
《俺》☆★
《薦》☆
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2004年11月20日
【本】戦争と平和(四)
戦争と平和(四)
[著者]トルストイ
[訳者]米川正夫
[出版]岩波文庫 赤618-4 \450 P544 改版1刷 1984/11
[入手]祖父蔵書(1984/12/5 丸善)
[内容](カバーより)
ナポレオンの大軍もついにロシヤの大地を潰走してゆく――。トルストイが創作力・生活
力ともにもっとも充実しきった最良の時期に五年にわたって書きつづけたこの叙事詩的巨編
には、全篇を通じて作者の生命讃美、人生肯定の思想がみなぎっている。
[感想]
ついに終りました。
ナポレオンはロシアの焦土作戦と冬将軍に敗れたと単純に思ってましたが、本作では随分違った描かれ方してました。
エピローグの第2章では作者の歴史観・人間観がたっぷりと書いてあるので興味のある人はそこだけ読んでも面白いかも。
ロシア文学に対する喰わず嫌いも解けたので、またこんどなんか読んでみますわ―
次はイワンの馬鹿あたりかなぁ
敷居低っ!
[評価]
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆★
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2004年11月05日
【本】戦争と平和(三)
戦争と平和(三)
[著者]トルストイ
[訳者]米川正夫
[出版]岩波文庫 赤618-3 \500 P622 改版1刷 1984/10
[入手]祖父蔵書(1985/2/20)
[内容](カバーより)
1812年、ナポレオンの大軍は怒涛のごとくロシヤの曠野になだれこんだ。ボロジノ平
原に衝突した両軍の凄絶な戦いに、ロシヤ民族の底に秘められたたくましい力は、ついに
常勝のフランス軍を打ち破るが、激戦のさなか、アンドレイは砲弾に倒れる。
■感想
遂にフランス軍がロシヤに侵入し、モスクワまで迫る。
それぞれの人生を抱えながら、否応無く戦火に巻き込まれていくお馴染みの面々。
戦争の趨勢を軍を指導する英雄に帰納させず、全ての人間の衝動の必然と見る著者の歴史観が強く現れてきました。
頷く部分多し。
■評価
[評価]
《俺》☆☆☆☆
《薦》☆☆☆★
■引用(P12)
人間は意識的には自己のために生活している。けれど歴史的、全人類的目的を達するためには、
無意識的な道具となって働いている。いったん行われた行為は二度とかえらない。そして時間
のなかで、他人の数限りなき行為と合して、一つの歴史的意義をおびてくる。人間は社会的階段
の高みに昇れば昇るだけ、また多くの人に結び合わされればされるだけ、ますます他人に対して
権力を持ち、その行為の決定性と必然性とがますます明瞭になる。
「王者の心は神の掌中にあり。」
王は――歴史の奴隷である。
歴史、すなわち人類の無意識的、社会的、集団的生活は、王の生活のあらゆる瞬間を自分のた
め、自分の目的を達するための道具として用いるものである。
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【本】辞書はジョイスフル Let's En-joyce in Dictionaries
辞書はジョイスフル Let's En-joyce in Dictionaries
[著者]柳瀬尚紀
[出版]新潮文庫 や-41-1 \440 P275 初1996/7
[初出]単行本刊行 1996/8 TBSブリタニカ
[入手]古本屋 \220 初版
[感想]
いきなりですが、ジェイムズ・ジョイスってふアイルランドのおっさんが書いた
「フィネガンズウェイク」っちゅう、ものごっついわけわからん本がありましてね。
これが、もういろんな言語が入り乱れ、アナグラムに地口に掛詞にと、えらく複雑怪奇な文章らしくて
、翻訳は不可能と言われてたんだそうですわ。
おれが大学のころ、それの完訳版が出版になって、結構話題になったのをなんとなく憶えております。
どうでもいいけど、翻訳不可能とか映像化不可能ってよく言うけど、
実際、翻訳したり映像化される前に云われてたのきいたことないな。
閑話休題
で、その翻訳をした人がこの本の著者。
辞書好きの辞書愛に満ち満ちた本です。
私もわりと好きなほうなので、影響されて、おもしろそうな辞書一冊注文してまいました…(述語本位英和辞典) ^^;
辞書好きにはお薦め。
[評価]
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆
[引用](P86)
辞書は、引くだけでなく読むものだ。