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2004年08月25日

【本】江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者
[著者]江戸川乱歩
[出版]光文社文庫 \1000 P651 初版(2004/7)
[入手]新刊 『江戸川乱歩と大衆の20世紀展』会場にて購入 初版
[内容](光文社HPより)
 何をやって見ても、一向この世が面白くない。そんな男が発見した最後の楽しみ。それは屋根裏を歩きまわり、他人に見せない醜態をのぞき見ることだった。淫靡な快楽の虜となった男が、ついには完全犯罪を目論むが!? 表題作の他、「二銭銅貨」「D坂の殺人事件」「人間椅子」など最初期の傑作群を収録。

[感想]
 池袋の東武で上記の展示会やってたんで見に行ってきまして、そんときに物販のところで、文庫の全集が出てるのを始めて知りまして、とりあえず1巻目かってきたわけです。
 時系列順に収録しているので、最初期の作品郡になります。
 この辺りは結構読んでるつもりだったんですが、半分以上初読でした、さすが全集。

 一編ごとに自作解説があわせて収録されてるんで、それを書いたときの背景や思いなどがわかって面白いねぇ。
 (おもしろいなぁとか思ってた読んでたのが愚作とか書かれてたりもするけど ^^;)
 
 ただ旧字旧カナで当時の挿絵も同時収録とかだとなお一層よかったなぁ(無茶)

 次の話、次の話と読んでいたらあっという間に読み終わってしまった、おもしろかったぁ
 第2巻も買ってこよっと
 
 折角だからすべて読みたいものだが、全30巻なんだよねぇ
 萎えるゼ

 なんかモノローグかダイアローグで描かれたモノが圧倒的に多かった気がします。

[評価]
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

投稿者 niimiya : 22:58 | コメント (0) | トラックバック

2004年08月20日

【本】動機

動機
[著者]横山秀夫
[出版]文春文庫 よ-18-2 \476 P304 初版(2002/11)
[初出]単行本 文藝春秋刊(2000/10)
[入手]古本屋 \210 16刷(2004/1)
[内容](カバーより)
 署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつ
かりあう表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の
殺人依頼電話に苦悩する_逆転の夏_。公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」など珠
玉の四篇を収録。

[感想]
 以前読んだ陰の季節が面白かったんで、古本屋でみっけていそいそ買ってきました。
 
 『陰の~』では地方の警察署内という括りがありましたが、本作は特に接点なく集められた中編4本。
 共通項を挙げるとすると、どの話も主人公が不可避的な危機に陥いってる点かな、
 その状況描写のたくみさで冒頭から一気に感情移入させられてしまいます。
 やっぱりこの人の中編はおもしろいやね、お薦め!
 
 中編向きの作家のような気がするんだけど、長編はどんなもんざんしょ、読んでみたいぞ。
 『半落ち』文庫化まだかぁぁ~~


[評価]
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆★

動機 (文春文庫)

投稿者 niimiya : 22:58 | コメント (0) | トラックバック

2004年08月01日

【本】猫楠

猫楠
[著者]水木しげる
[出版]角川ソフィア文庫 P414 \660 初1996/10
[初出]講談社「ミスターマガジン」 1991年1号~1992年1号
[入手]新刊 8刷(2004/2)
[内容](カバーより)
 没後半世紀を経てもなお、骨太で天衣無縫な南方熊楠の生涯は、人々の関
 心を惹きつけてやまない。日本が国際化とはまだ程遠かった明治時代中頃
 に英国に渡ると、「ネイチャー」誌に論文を寄稿し、大英博物館の嘱託とな
 り、孫文と親交を深めるなど八面六臂の大活躍。帰国後も民俗学や粘菌学
 の研究を行いつつ、神社合祀令に反対し熊野の森を守る運動の中心となる
 など、時代の先を行く活動で世間を驚かせた。そんな日本史上最もバイタ
 リティに富んだ大怪人の生きざまを、妖怪博士水木しげるが独特のペーソ
 スを交えて描く。
 
[感想]
 水木しげるが描く南方熊楠の生涯。と来たら買うしかないべ。
 タイトルは狂言廻し的な役割をする熊楠の飼猫の名前(たぶん創作)
 
 水木しげるが好きで、南方熊楠にも興味ある人にはお薦め。

[評価]
《俺》☆☆★
《薦》☆★

猫楠―南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア)

投稿者 niimiya : 23:00 | コメント (0) | トラックバック

【本】金なら返せん 天の巻

金なら返せん 天の巻
[著者]大川豊
[出版]幻冬舎アウトロー文庫 \495 P249
[初出]「ぴあ」連載
[入手]BOOK OFF \105
[内容](カバーより)
 日本一経済効率の悪い笑いを提供するお笑い集団大川興業の総裁が、”借金が消えるまで”
 と書き始めた返済日記。始めは約九〇〇万円だった借金は、「奨学金疑惑」が発覚したり、
 構成員江頭の借金の保証人になったり、ついには商法違反で起訴されたりと日を追うごと
 になぜか増える一方。果たして完済の日は来るのか?恐怖と笑いの平成の奇書。

[感想]
 なつかしいねぇ
 学生の頃、本屋またはコンビニで「ぴあ」の映画欄チェックした後、必ず読んでましたよ。
 (で、その後、棚に戻すと…)
 
 いやぁ、あらためてまとめて読むとすごい活動してたんだねぇ…頭下がります。
 
 なんか、大物芸人が逝去するたびに、TVで誰ぞかが「今はこういう芸人らしい芸人さんはいなくなりましたねぇ」的な発言をしてるような気がしますが、 大川(前?)総裁のことを考えると「いるじゃんいるじゃん!あんたがたTVが出してあげないだけで!」と云いたくなるね。
 ネタの内容には賛否あるでしょうが、やっぱりこの人は生き様がすごいよな。
 
 最近すっかりブラウン管では見かけなくなってしまいましたが、お元気なんでしょうか。
 なんかエガちゃんに総裁の座を奪われたとか聞いたきもしますが…
 
 余談…この本ほど、「アウトロー文庫」から出版されてるのが似合う本も珍しいね。^^;

[評価]
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆

金なら返せん! 天の巻 (幻冬舎アウトロー文庫)

投稿者 niimiya : 22:56 | コメント (0) | トラックバック