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2003年12月29日
【本】ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 1・2
ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 1・2
[著者]
阿佐田哲也
[出版]
講談社文庫 ※絶版※
[入手]
BOOKOFF 各100円
[内容](上記HPより)
バクチ打ちの血が騒ぐ。レートは一晩数億円、勝負のアヤで命も賭ける。不動産屋やソープランド経営者たち今風成り金
の集まる街に吸い寄せられた雀プロ、警官、ヤクザの群れ。ギャンブル・サバイバルの種目もどんどん広がって、いった
い生き残るのは誰か!?トボケた雀鬼の奇策、秘技が満載の長編小説。
[感想]
角川文庫から出ている阿佐田哲也モノは学生時代にだいぶ読んだんですが、講談社からも出てたんやね。
ブックオフの100円コーナーで見つけたので買ってきてまいました。
例によってギャンブル連作長編なんですが、麻雀放浪記からはだいぶ時代が経っていまして、もう当時のようなバイニンど
うしのギラギラした戦いではなくて、小金をもてあました株屋や風俗店主の博打好きが、悪知恵凝らして化かし合います。
結構酷い目にあったりもするのですが、トーンが妙に明るいんで軽く読めます。
なかなか面白かったですが、阿佐田哲也読んだことない人は、「麻雀放浪記」からどうぞ。
[評価]
《俺》☆☆☆
《薦》☆★
投稿者 niimiya : 00:31 | コメント (0) | トラックバック
2003年12月27日
【本】邪馬台国はどこですか?
邪馬台国はどこですか?
鯨 統一郎
[著者]
鯨 統一郎
[出版]
創元推理文庫 \520 P305 初1995/5
[入手]
古本屋 16刷 2000/5
[内容](カバーより)
このところバーテンダーの松永は忙しい。常連の三人がいきなり歴史検証バトルを始めてしまうので油断は禁物。
話についていくため予習に励む一方、機を捉えて煽ることも。そつなく酒肴を供して商売も忘れず。苦しまぎれ
のフォローを試み……。またもや宮田六郎の独壇場か、幕引きのカシスシャーベットがお出ましに。三谷教授は
いつもながら従容不迫、おおっと静香が切札をだした!
[感想]
Barのカウンターでの掛け合いで、歴史の新説を説明していく中編が6本。
なんてジャンルになるんだろ…歴史ミステリー(歴史安楽椅子探偵モノ?)なのかな?
表題作の「邪馬台国は~」はなかなか読ませてくれました。
最後の一行なんてなかなかカタルシスでしたよ。
他のはまあまあかな。
全体的に牽強付会が多いんだけど、読みやすいので、そこそこお薦め。
会話スタイルにしたのはどうだったんだろうねぇ
パターン化してて、後半はだいぶ飽きちゃいました。
静香は記号的すぎるし…
三谷教授もキャラたってないし…
[評価]
《俺》☆☆★
《薦》☆☆☆
投稿者 niimiya : 00:29 | コメント (0) | トラックバック
2003年12月20日
【本】墨攻(ぼくこう)
墨攻(ぼくこう)
[著者]
酒見賢一
[画]
南伸坊
[出版]
新潮文庫 \362 P145 初1994/7
[入手]
古本屋 10刷 1999/3
[初出]
単行本刊行 1991/3
[内容](上記URLより)
専守防衛を説く謎の墨子教団。その俊英、革離が小国・梁に派遣された。
徹底的に不利な状況で、獅子奮迅の働きを見せる革離の運命は。
[感想]
墨者の革離がまさに攻め落とされんとする小国にやってきて、ひたすら城を強化し守るだけの話ですが…
巧みな展開で一気に読ませますな。
あまり記録の残っていない墨子教団ですが、その分自由度が大きく想像力豊かに描けてるのが良かったのかも。
南伸坊の挿絵がまたいい味だしております。
お薦め。
投稿者 niimiya : 00:28 | コメント (0) | トラックバック
【本】クリスマス・キャロル
クリスマス・キャロル
[著者]
ディケンズ
[訳者]
北川悌二
[出版]
講談社文庫 \120 P152 初1972/11 ※絶版
[入手]
古本屋 2刷 1973/10
[初出]
1843年
[内容](上記URLより)
ほんものの愛とは何?幸福とは何?クリスマスの前夜、欲ばりで残酷な老商人が、
過去・現在・未来の三幽霊とむかしの友人の幽霊の教えによって、守銭奴の生活の愚かしさを悟り、
善意と良心をとり戻す――文豪ディケンズが人生の真実についてきびしく問いかけ、こころあたたまる名作の読みやすい決定訳。
[感想]
いまさらですが、文学史上でシャムロックと並ぶ銭ゲバ老人スクルージの改心譚。
読むの何度目かですが、
どーも最近、考え方が自己中心的だなぁと思うところあって、
ひとつ読むクスリとして処方してみました。
ちょっとだけ、優しくなれたような気がします。
ちなみにビル・マーレイの映画「3人のゴースト」の原作でもあります。
改心後のエピソードがわりとあっさりしてた気がするけど、こんなもんだっけ?
[評価]
《俺》☆☆☆★
《奨》☆☆☆☆
投稿者 niimiya : 00:24 | コメント (0) | トラックバック
2003年12月08日
【本】R.P.G.
R.P.G.
[著者]
宮部 みゆき
[出版]
集英社文庫 み27-2 P298 \476 初2001/8
[入手]
古本 5刷 2001/10
[初出]
文庫書下ろし
[内容](カバーより)
ネット上の擬似家族の「お父さん」が刺殺された。その3日前に絞殺された女性と遺留 品が共通している。合同捜査の過程で、「模倣犯」の武上刑事と「クロスファイア」の 石津刑事が再会し、2つの事件の謎に迫る。家族の絆とは、癒しなのか?呪縛なのか?
舞台劇のように、時間と空間を限定した長編現代ミステリー。宮部みゆきが初めて挑んだ文庫書下ろし。
[感想]
いや、ホントにこの人ハズレがねーなー
しかも、作品ごとになんか新しいことやってるし。
脱毛…じゃなくて、脱帽。
上にもかいてあるけど、たしかに舞台向き。
「12人の優しい日本人」をちょっと思い出しました。
お薦め~
投稿者 niimiya : 00:22 | コメント (0) | トラックバック
2003年12月06日
【本】象と耳鳴り
象と耳鳴り
[著者]
恩田 陸
[出版]
祥伝社文庫 お13-3 P311 \562 初 2003/2
[入手]
新刊 2刷 2003/3
[初出]
単行本刊行 1999/11
[内容](上記URLより)
「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄(せきねたかお)が立ち寄った喫茶店。
上品な婦人が語り始めたのは少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった……。 表題作を
はじめ、子供たちの会話、一枚の写真、携帯電話など、なにげないテーマに潜む謎を、鮮やかな手さばきで
解き明かす論理の芳醇なる結晶。幻惑と恍惚の本格推理コレクション!
[感想]
普通の「推理小説」のように、判り易い事件や犯人もでてこないのだが、
何気ない会話から始まる「推理」が見せ所。
むしろ「推理」小説と言った方がいいかもしれない。
中には事件が本当にあったかどうかすら分からないまま終わっていく物語もある。
どの話も最後に残る余韻が素晴らしい…
強くお奨め!!
[評価]
《俺》☆☆☆☆
《奨》☆☆☆☆
投稿者 niimiya : 00:21 | コメント (0) | トラックバック
【本】90くんところがったあの頃
90くんところがったあの頃
[著者]
大槻 ケンヂ
[出版]
角川文庫 初 2003/9
[入手]
新刊
[初出]
週刊アスキー連載。単行本『90くん』 2000/3
[内容](上記URLより)
1999年7の月、空から恐怖の大王は降りてこなかった・・・。(「ノストラダムスの大予言 大はずれ」)
90年代に起こったあれこれを鬼才オーケンが気ままに綴る。 21世紀を生き抜くための叡智がここにある!?
[感想]
例によってのノホホン調で90年代の出来事を綴ったエッセイ。
筋少脱退の理由の一端なども垣間見えて個人的には面白かった。
まぁ人に薦めるつもりはないですけど。