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2003年09月29日

【本】村上春樹 羊をめぐる冒険 上・下

村上春樹 羊をめぐる冒険 上・下

[著者]
 村上春樹
[出版]
 講談社文庫 
[初出]
 『群像』1982/8月号
[入手]
 古本 上100円 下200円

[感想]
(僕と<鼠>に耳の綺麗な彼女に羊博士に先生に星型の羊に黒服の秘書に羊男にジェイに別れた妻に運転手にイワシに相棒に…)

「羊をめぐる冒険はSFだぜ」といっていた大学時代の友人(北村君)をおもいだした。
あるいはそんなことはいってなかったのかもしれないけど…

昨日、寝る前にふと上巻を読み始めてしまい、今日はお酒を飲みながら下巻を読みきった。
お酒はなぜかアクアビットでした、本のなかに出てくるのはウィスキーとビールばっかりなのに。
お酒を飲みたくさせる本はきっといい本だね。
うん、これはとてもいい本だ。

と、こうして感想書いてる横で、今、グラスの中の氷が綺麗な音をたてて崩れた!

[評価]
 《俺》☆☆☆☆
 《奨》☆☆☆

羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫)

羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)

投稿者 niimiya : 23:44 | コメント (0) | トラックバック

【本】岡山女

岡山女

[著者]
 岩井志麻子
[出版]
 角川ホラー文庫 H82-3 P237 \476 初2003/7
[初出]
 角川書店 単行本 2001/11
[入手]
 新刊購入 (初版) 
[内容〕(http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_search.php?pcd=200103000694 より)
 隻眼の霊媒師タミエが見た、亡霊たちの哀しみと怨み。
 明治期の岡山を舞台に彼岸と此岸のあわいを濃密な文体で描いたホラー連作短編集

[感想]
著者は「ぼっけぇ、きょうてい」の書いた人です。
あいかわらず、雰囲気のある文体で、そんなに怖くはないのだけど、何気ない箇所で背筋がヒンヤリとしたりしました。

[評価]
 《俺》☆☆☆
 《奨》☆☆☆

岡山女 (角川ホラー文庫)

投稿者 niimiya : 23:37 | コメント (0) | トラックバック

【本】陰陽師~生成り姫~

陰陽師~生成り姫~
作 夢枕獏
出 文春文庫

■感想
新聞連載だったんだねー
しらなんだー

そのわりには破綻なく全体像がしっかりとしてたねー

ただ、いわずもがなのことに筆を多く費やしてるなぁという印象はもちました。

内容はまぁいいんじゃないでしょうか。
長編ってよりは中編くらいのボリュームしかなかったけど…

■評価
☆☆★

陰陽師生成り姫 (文春文庫)

投稿者 niimiya : 23:34 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月17日

【本】マルタの鷹 (The Maltess Falcon)

マルタの鷹 (The Maltess Falcon)

[著者]
 ダシール・ハメット
[出版]
 創元推理文庫 \260 P341 (初)1961/8 
[入手]
 学生時代に古本屋で購入 \200 (12刷)1974/5 
[内容〕(裏表紙より引用)
 私立探偵サム・スペイドは、若い女からある男の見張りを依頼された。しかし見
 張り役を買って出た同僚はその夜、射殺され、続いて問題の男もホテルの正面
 で惨殺される。事件の口火を切った若い女、彼女を追って東地中海から来た謎の
 男、ギャング一味の暗躍――その昔、マルタ島騎士団がスペイン皇帝に献上した
 純金の鷹の彫像。その血みどろの争奪戦に介入したタフ・ガイ、スペイドの大活
 躍。

[感想]
 ハードボイルドです。
 ハードボイルドいうたら、ハメットかチャンドラーですが(他しらないし…)。
 ハメット読むのは初めてだったりします。
 主人公のサム・スペイドは一言でいうと「不敵」な奴。
 顔のパーツ(眉毛とか鼻の輪郭とか)が全部 Vの字です。(どんなやねん)
 悪党どもを軽くあしらうさまはなかなか魅力的です
 でも、おいらはチャンドラーのマーロゥのが好きだねぇ
 

[評価]
 《俺》☆☆☆
 《奨》☆☆☆

マルタの鷹 (創元推理文庫 130-2)

投稿者 niimiya : 22:49 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月14日

【本】爆笑問題の日本原論

爆笑問題の日本原論

[著者]
 爆笑問題
[出版]
 宝島社文庫 \400 P223 初1999/4 
[初出]
 『宝島30』連載(1994/4~96/6)、単行本1997/2、文庫1994/4 
[入手]
 BOOKOFF \100(初版)

[感想]
 出た当時はかなり売れてて書店に平積みになってました。
 買いはしませんでしたが、本屋で何度か立読みしてるうちに最後まで読んでしまった記憶があります。(コラコラ^^;)

 雑誌連載が7~9年も前。
 阪神大震災にオウム事件といろんなことが起きた時期でもありました。
 今読むと隔世の感がありますなぁ…
 フランスの核実験やら旧二信組乱脈融資事件など、当時は結構さわいでたのに、今よむと「あ~あったなぁ」って感じ。
 細川首相とか村山首相とかも懐かしくてナミダメ…
 時事ネタを扱った本は暫く寝かせてから読むとまた一際違った味わいがあってよいですねぇ

 内容は実際の時事漫才風に二人のセリフから全てなりたっていて、二人のキャラクタが分かった上で読むと、
 頭の中で実際に漫才を再現できておもしろいです。

 実際に人が死んでる事件でもきわどくネタにもってちゃったりしてちょっと引く部分もありますが全般的におもしろいです。


[評価]
 《俺》☆☆☆
 《奨》☆☆☆
 
爆笑問題の日本史原論 (幻冬舎文庫)

投稿者 niimiya : 22:48 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月10日

【本】続巷説百物語

続巷説百物語

[著者]
 京極夏彦
[出版]
 中央公論新社 C★NOVELS 73-3 \1300 P763 初2003/ 
[初出]
 単行本 2001/5 角川書店刊行
[入手]
 新刊(初版)
[内容] (http://www.chuko.co.jp/new/20038/500816.html より)
 打ち首にしても三度首が繋がって生き返る悪党、行き合うと命を落とすという七人みさき。
 怪異の裏に人世の悪がある――人心を巧みに弄して物怪を現出せしめる御行の又市が裁かれぬ悪を裁く!

[感想]
 タイトルどおり巷説百物語の続編で、今回も裁けぬ悪を妖怪仕掛けで退治してしまう連作集であります。
 続編といってもそこは京極夏彦、単純に前作の後日譚ではなく時系列的に交差する出来事を描いてます。
 前作では1作目の出会いの後いきなり又市に協力していた百介ですが、今回の1作目ではそこにいたる経緯が描かれています。
 さらにお銀の過去、又市の因縁なども描かれて、より深い話になってきてます、ただその分騙しのカタルシスはあまり感じられなかったのが残念。
 
 2冊まとめて読むのがおすすめ~

[評価]
 《俺》☆☆☆
 《奨》☆☆☆(前作といっしょに読もう~)
 
続巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)

文庫版はこちら↓
続巷説百物語 (角川文庫)

投稿者 niimiya : 22:46 | コメント (0) | トラックバック

【本】バイバイ、エンジェル

バイバイ、エンジェル

[著者]
 笠井潔
[出版]
 創元推理文庫 \640 P387 
[初出]
 1979年5月『野性時代』に掲載。1979年7月角川書店より刊行。1984年3月角川文庫より刊行。1995年5月創元推理文庫より刊行。
[入手]
 新刊(渋谷 大盛堂文庫タワー)
[内容] (裏表紙 より)
 ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池
 の中央に外出用の服を着け、うつぶせに横たわっていた
 女の死体には、あるべき場所に首がなかった! こうし
 て幕を開けたラルース家を巡る連続殺人事件。司法警察
 の警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙
 な日本人矢吹駆とともに事件の謎を追う。ヴァン・ダイ
 ンを彷彿とさせる重厚な本格推理の傑作、いよいよ登場。

[感想]
 デビュー作かつ矢吹茂シリーズの第1作だそうです。
 血文字の脅迫状に首なし死体と道具立ては王道本格派ですが、
 主人公の人物(推理方法含む)や犯人の動機は従来の探偵小説へのアンチ。
 哲学的な描写が多く、いろいろと深読みできそうでしたが、
 残念ながら知識が足らず表層をなぞっただけでした。

 読み解けないとそれほど面白くもない話なので、続きは読まないと思います。  

 ちなみに巻頭歌はストーンズの悪魔を哀れむ歌からの引用。

[評価]
 《俺》☆☆
 《奨》☆☆

バイバイ、エンジェル (創元推理文庫)

投稿者 niimiya : 22:44 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月09日

【本】バカドリル いくよ

バカドリル いくよ

[著者]
 天久聖一 タナカカツキ
[出版]
 扶桑社文庫 0213 \476 P170 
[初出]
 「GOMES」連載 平成6年12月単行本刊行
[入手]
 BOOK・OFF 100円 15刷(2002/2)
[内容] (裏表紙 より)
 パルコのフリーペーパー「GOMES」から生まれたバカドリル。体
重計ののり方、カレンダーのめくり方、メガネのかけ方など、これ
までまったく気がつかなかった、目からうろこの実用ギャグが満載。
モダンでやさしいミネラーゼをイメージしたカバーの本書には、書
き下ろしの「バカドリル問題集」がついて、内容的にさらにお得!
オレンジのカバーのバカドリル・くるよもヨロシク。

[感想]

 上の「内容」に書いてある通りの本です。
 ちょっと古い言い方をするとナンセンス系の笑いですな。
 はまる人にはたまらないと思われますが、そうじゃない人には「何?コレ?」な世界。

 「すもうの決まり手」はかなり笑った。
 発想の飛躍でわらかしていくやり方はダウンタウンのまっちゃんの笑いに近いかも(『一人ごっつ』とかね)。
 ネタを繰りすぎて逆に笑えなくなっちゃってるのも多かったりするけど…

 TV雑誌は断然TVブロスだ!って人にはお奨めかな。

  
[評価]
 《俺》☆☆☆
 《奨》☆☆
 
バカドリル いくよ (扶桑社文庫)

投稿者 niimiya : 22:43 | コメント (0) | トラックバック