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2009年12月26日

【本】ユダヤ警官同盟

ユダヤ警官同盟

原題:THE YIDDISH POLICEMEN'S UNION
著者:マイケル・シェイボン(MICHAEL CHABON)
訳者:黒原敏行
装画:影山徹
出版:上巻:新潮文庫 シ 39 1 ¥590 P312
   下巻:新潮文庫 シ 39 2 ¥629 P315
版数:上巻:初版2009/5、下巻: 初版2009/5 
入手:新刊購入
読んだ日:2009/12/18
感想書いた日:2009/12/26

■内容(上巻カバーより)
安ホテルでヤク中が殺された。傍らにチェス盤。後頭部に一発。プロか。時は2007年、アラスカ・シトカ特別区。流浪のユダヤ人が築いたその地は2ヶ月後に米国への返還を控え、警察もやる気がない。だが、酒浸りの日々を送る殺人課刑事ランツマンはチェス盤の謎に興味を引かれ、捜査を開始する――。ピューリッツァー賞受賞作家による刑事たちのハードボイルド・ワンダーランド、開幕!

■感想
イスラエルの建国が失敗して、代わりにユダヤ難民が集まったアラスカのシトカ特別区を舞台にした、架空歴史ハードボイルド小説。

架空歴史ものゆえに背景説明の多さと、翻訳ハードボイルドゆえに誰がしゃべってるのかよく分からない文章で、前半はぜんぜん面白く感じられずに、なかなか読み進みませんでした。
しかし、前巻の後半あたりからだんだんと面白くなってきて、下巻は一気に読み終わりました。

とっつきにくいですが、読み終わってみればいい話だったんじゃないでしょうか。
設定は架空ですが、SFってよりもハードボイルド小説でしたね。
タイトルから想像するような内容じゃなかったけど…

創作部分も多いとはいえ、奥深いユダヤの世界の一端を垣間見た気がします…

読み終わってみれば面白かったのですが、やはり私同様にユダヤもチェスも身近じゃない多くの日本人にはとっつきにくい本なんじゃないかも。
逆に言うと、ユダヤかチェスに興味がある人には入りやすいかもしれない。

■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆★

■引用 下巻 P164
「あの連中は何者なのかって?あれはユダヤ人だ。陰謀をめくらしているユダヤ人。くっつけたのは必要のない修飾語だがね」

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投稿者 niimiya : 2009年12月26日 15:40

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