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2009年01月17日

【本】チャイルド44

チャイルド44

原題:Child 44
著者:トム・ロブ・スミス(Tom Rob Smith)
訳者:田口俊樹
解説:田口俊樹
出版:新潮文庫  
    上巻 ス 25 1 P394 ¥705
    下巻 ス 25 2 P373 ¥667
版数:初版2008/9 4刷2008/12
ISBN:978-4-10-216932-2
入手:新刊
読んだ日:2008/12/6

■内容(上巻カバーより)
 スターリン体制下のソ連。国家安全省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた……。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作!

■感想
タイトルとカバーの解説から、実在した連続殺人犯チカティロを逮捕するまでを小説家したのかとおもって読んだのですが、チカティロからはアイデアを得た程度で内容は創作でした。
連続殺人ものを読むときには、捜査線かいくぐり犯行を続ける犯人と執念で追い詰める捜査陣(官)の息詰まる駆け引き、なんてのを期待してしまうのですが、本作では、スターリン時代の恐怖政治の下、体制側からはずれて追われる側に回りながらも犯人を捜す捜査官自体に焦点があたっています。
それなりに読ませてくれますし、一気に読み切ってしまったのですが、ちょっと好みとは違ったかな。
サスペンスというよりはアクション小説って印象でしょうか。
同じく圧政下で犯人を捜す「頭蓋骨のマントラ」をちょっと思い出しましたよ。
どちらも作者が舞台となった国の人ではないのが読んでて伝わってきて、ちょっとだけ違和感。

まぁそれなりに手に汗にぎって読ませますので、興味ある方は読んでみてもいいのではないでしょうか。
「このミステリーがすごい」の2008年海外版1位みたいですし。

■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆★
《薦》☆☆☆

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

投稿者 niimiya : 2009年01月17日 23:42

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