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2004年06月20日
【本】五重塔
五重塔
[著者]幸田露伴(蝸牛露伴)
[出版]岩波文庫 \100 P88 初1927/7 改1956/11
[初出]新聞「国会」連載(明治24年11月~明治25年3月)
[入手]古本屋 \100 63刷1979/3
[内容](帯より)
谷中感応寺五重塔の造営をめぐるのっそり十兵衛の意地と義理の物語、その塔をゆるがす
嵐の夜の描写は日本文学中の名文と謳われる。
[感想]
国語の授業で名前くらいは聞いたことある五重塔。
代表作…だよね。多分。よーしらんが…
まぁうだつのあがらん職人が、義理のある親方の顔にも泥をぬってでも、念願の五重塔を建てる。
ってだけの話なんすがね。
文章がめちゃめちゃいいんだわ。
粋で鯔背なリズムが江戸っ子丸出しの職人世界に嵌っちゃうんだわ。
くぅ~源太親方かっこよすぎるぜぇ
古本屋で買ったんで旧仮名旧字だったんだけど、これがまたこの文章にめちゃめちゃあっててねぇ
旧仮名旧字好きで、現代仮名をディスっちゃう人の気持ちがちょっとわかった。^^;
今日みたいな嵐の日に、嵐のシーンを読みなおしちゃったらますますよいねぇ
ちなみに谷中の感応寺はいまは天王寺となっておりまして、件の五重塔は昭和三十二年の放火心中で焼失していらい
再建されてないそうです。(迷惑な死に方…)
[評価]
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆
投稿者 niimiya : 2004年06月20日 22:39
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