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2010年03月13日
【本】宇宙創成
宇宙創成
原題:Big Bang
著者:サイモン・シン (Simon Singh)
訳者:青木薫
装丁:Stocktrek Images/ゲッティ イメージス
出版:新潮文庫 上下分冊 シ37-4/シ37-5
版数:2009/2 初版
初出:2006/6 新潮社 単行本刊行
入手:新刊購入
読んだ日:2010/3/1
感想書いた日:2010/3/13
■内容(カバーより)
宇宙はいつ、どのように始まったのか?人類永遠の謎とも言えるその問いには現在、ある解答が与えられている。ビッグバン・モデル。もはや「旧聞」の感さえあるこの概念には、実は古代から20世紀末の大発見へと到る意外なエピソードと人間ドラマが満ちていた―。有名無名の天才たちの挑戦と挫折、人類の夢と苦闘を描き出す傑作科学ノンフィクション。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
■感想
フェルマーの定理、暗号解読と鋭いところをついてきた、サイモン・シンが、本作ではビッグバンという、オーソドックスなテーマをとりあげてきました。
正直なんで今更という感は否めず、内容も以前読んだことあるような内容も多々あったのですが、最後に訳者のあとがきを読んで腑に落ちました。
以下に引用します
P.371 文庫版訳者あとがき より
本書は、宇宙論の最新の知見を紹介する本ではなかった。本書の真の主人公は≪科学的方法≫だったのだ。シンは、科学的方法をみんなに知ってほしかった。そしてその目的のために、誰もが一度は心に抱いたことのある問い、すなわち、「宇宙はどこから来たの?」「星はどうやって輝いているの?」という、もっとも素朴で深い問いを選んだに違いない。」
引用以上
たしかにそう考えると、ビッグバンモデルと定常宇宙モデルを常に比較して、その時点で両者がどれだけ実観測と合っているかということを明示しながら論は進むのでした。
基本的にはビッグバンが定説となるまでを中心に描かれていて、その後のさらに先を説明しようとするインフレーション理論などには軽く触れる程度だったのが残念でした(しかも佐藤勝彦氏の名前が訳注でしかでてこない・・)が、上記の本書の目的を考えると納得はできました。
例によって、科学者の人間性も焦点があたっていて、どえらくわかりやすく書いてあるので、宇宙論の入門の入門書としても最適だと思います。
各章の最後にまとめがあるのがわかりやすいです。
厚さのわり簡単に読めてしまいます。
その分、上下分冊にせず一巻にしてほしかった気はする。
お薦めです。
■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆★
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投稿者 niimiya : 2010年03月13日 11:40
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