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2009年07月25日

【本】ユージニア

ユージニア

著者:恩田陸
表紙写真:松本コウジ
デザイン:祖父江慎+cozfish
出版:角川文庫 お 48-2 P420 ¥629
版数:初版2008/8 3刷2008/10
ISBN:978-4-04-371002-7
初出:KADOKAWAミステリ(202/8-2003/5)、本の旅人(2003/7-2004/9)連載。単行本2005年
入手:新刊購入(紀伊国屋@台北)
読んだ日:2009/7/15頃

■内容(カバーより)
「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。犯人はいま、俺の目の前にいる、この人物だ――。かつて街を悪夢で覆った。名家の大量毒殺事件。数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。いったい誰がなぜ、無差別殺人を? 見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか?日本推理作家協会賞受賞の傑作ミステリー!!

■感想
こないだ読んだネクロポリスはいまいちはまらなかったんですが、本作は面白かったです。

関係者のインタビューや独白の積み重ねで構成されていて、「Q&A」に近い作り。
結末も「Q&A」みたいに少し曖昧なままなんですが、全体的に完成度は上がってると思います。

かつての大量毒殺事件にまつわる、謎解きといえば謎解きなんですが、犯人を探すというより、あの事件は何だったのかという所に焦点が当たっていて、そのあたりもQ&Aに似てるますね。

最後まで読んでも、解かれない謎が結構残ってて、気になります。
電話かけたり、公園で目撃された親子ずれは誰だったん?
赤いミニカーは誰がおいたん??
っと、もう一度じっくり最初から読んでみたくなりました。

途中で作中作品と思われる章がはいってきたりしてメタな方向にいくのかと思ったらそうでもなかったです。
単に読めてないだけかもしれないですけど…

ちなみに、作中で明かされるタイトルの由来はちょっと失笑ものです。巻頭歌にまでもってきといてあれはないだろぉ…
あと、酒に農薬まぜたのでは、そんなにもれなく皆殺しにはできんだろって専門知識があるわけでもないのに思ったりしました。

■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆☆

ユージニア (角川文庫)

投稿者 niimiya : 2009年07月25日 19:00

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