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2009年03月17日

【本】方法序説

方法序説

原題:DISCOURS DE LA METHODE
著者:デカルト
訳者:落合太郎
出版:岩波文庫 青613-1
版数:初1953/8 改1967/3 41刷1985/8
入手:祖父蔵書(1985/11/5購入)

読んだ日:2009/1/30

■内容(カバーより)
理性はすべての人間に平等に備わっており、正しく用いれば人は誰でも自分の精神を最高の点まで高め得るという『方法序説』の言葉は、中世的迷妄主義からの独立宣言であり、近代精神の確立を告げる画期的なものであった。徹底的な疑いを通じて確実な真理に迫ろうとしたデカルト(1596-1650)の体験と思索が集約された思想的自叙伝。

■感想
タイトルからの連想で、デカルト版の考え方ハウツー本みたいなんかと、勝手に思い込んでましたが、そうでもなかったっす。

自分の考え方をちょっと説明させてもらいます、でも、別に強制するわけじゃなくて、あくまで、えーっと、なんか私が教会にたいして不遜な考え方をしてるんじゃないかって人もいるので、でも、そんなことはなくてですねぇ…

ってな本なんだな。

もそっと、ちゃんとした本だそうとしてたみたいなんだけど、ガリレオさんが破門されちゃったもんで、どうも奥歯にものの挟まったような表現のこの本が出たのかな。

とはいえ、デカルトの考え方は提示されております。

いろいろ信じちゃってるものはいろいろあるけど、ここで根拠のないもんは全部いったん否定してゼロベースで考え方を構築しようじゃないか!
ということで、やってみました。
どんどん否定してったら、そう考えてる自分は否定できんじゃないか。
(ここで、自分すら疑っちゃうと懐疑主義になるのかな?違う?)
よっしゃ、まずはそこを肯定してみて、そっから再構築だっ!ってことなんだよね、きっと。
これがかの有名な「我思う故に我あり」なんですな。
ま、そんなことはWikipediaのデカルトの項目を読めばもっとわかりやすく書いてあったりするんですが、わざわざ本を読むと当時の雰囲気が伝わってくるのがいいですな。
近代思想の夜明けの時期、まだまだ好きなことをなんでも言える時代ではなかったのでしょうね。

そして、彼の考え方の延長線上に今日の科学的な思考もあると思うのですよね。
なので、ここで全理系諸君、デカルト先輩に最敬礼しておきましょう。

デカルトは敬虔なクリスチャンだったんですな。
神の存在を見事に論理的に述べてくれるのですが、ちょっと途中からついていけなくった…

■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆★

方法序説 (岩波文庫)

投稿者 niimiya : 2009年03月17日 23:13

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