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2006年10月10日
【本】水域
水域
著者:椎名誠
出版:講談社文庫 し-32-5 ¥480 P278 初版1994/3
入手:BOOK OFF ¥105
初出:BRUTUS連載 1989/3~1990/2
単行本 講談社刊行 1990/9
■内容
いつのころからか水に覆われた地球。忿怒奔流に翻弄され、広大な水平線を漂う青年ハル。美しいズーとのつかのまの愛の暮しは黒い男たちの襲撃で終焉し、絶望するハルは7本鰭の怪魚に勇気づけられるのだった。そして嵐に運ばれた新空間で出会ったのは――。椎名誠(シーナ・ワールド)の贈物、水の国の不思議な愛と冒険の物語(ファンタスティック・アドベンチャー・ロマンス)。
■感想
いわゆる椎名SF3部作の最後の一作を読みました。
アド・バード、武装島田倉庫でも水際の話はいろいろでてきましたが、
今度はタイトルどおり最初から最後までほとんどず~~~っと水の上。
この世界では陸地はもうほとんど沈んじゃってるみたいで、どこもかしこも水水水(現在の海水ほどしょっぱくないみたい)。
当然、前作以上に危険な世界…かと、おもいきや、わりと調和のとれたところでもあるんですよね。いろいろ危険な動植物などもでてきますが、どれも慎重にしていれば避けられる(避けられないにしてもめったにでくわさない)でしたから。
前2作の舞台は世界がどんどん崩壊していく過程にあったけど
本作の崩壊しきって平衡状態にたっした、それなりに調和のある世界だからでしょうか。
個人的には一番この世界が好きです。
よく出来たロードムービーのように、いろいろな人に出会って、裏切られたり、恋に落ちたり、悲しい別れがあったりしますが、前向きな話です。
おすすめー
ウォーターワールドと較べて読んでみたりしてもおもしろいかもねー
(私は映画しか見たことないですが)
■評価
《俺》☆☆☆☆
《薦》☆☆☆
投稿者 niimiya : 2006年10月10日 21:03
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