« 台中 新竹 台北 | メイン | 夏休み最後の一日。 »
2010年08月11日
【本】《知性化の嵐》三部作
《知性化の嵐》三部作
原題:The Uplift Storm Trilogy
著者:デイヴィッド・ブリン(David Brin)
訳者:酒井昭伸
装画:加藤直之
装丁:ハヤカワ・デザイン
出版:ハヤカワ文庫
知性化の嵐1 変革への序章(BRIGHTNESS REEF) 上 SF1371 P553 ¥900 初版2001/9
知性化の嵐1 変革への序章(BRIGHTNESS REEF) 下 SF1372 P552 ¥900 初版2001/9
知性化の嵐2 戦乱の大地(INFINTY'S SHORE) 上 SF1414 P591 ¥940 初版2002/9
知性化の嵐2 戦乱の大地(INFINTY'S SHORE) 下 SF1415 P575 ¥940 初版2002/9
知性化の嵐3 星海の楽園(HEAVEN'S REACH) 上 SF1460 P508 ¥920 初版2003/10
知性化の嵐3 星海の楽園(HEAVEN'S REACH) 下 SF1461 P515 ¥920 初版2003/10
読んだ日:2010/7/28
感想書いた日:2010/7/30
■内容(第一部「変革への序章」上巻カバーより)
はるか昔の乱開発によって荒れた生態系を回復するべく“休閑地”の指定を受け、知性種属の立ち入りが禁じられた辺境の惑星ジージョ。だが、いつしかこの惑星には故郷を追われた難民が流れつくようになり、いまや六種属もの住民が、ひっそりと隠れ住んでいた。ところが、ある日、宇宙から記憶を失ったひとりのヒトの男がジージョに漂着してきた。やがて、その男のあとに続くかのように、巨大な宇宙船がやってくるが…。
■感想
三部作各上下巻で総ページ数3000ページくらいの超大作。
第一部は展開がおそく、六種族のどれがどれだかもよくわからなくて、だいぶ読終るまで時間かかった(実は一度、刊行当時に途中で挫折している)。
しかし、なんとか読み進めていくとだんだん面白くなってきて、第二部に突入。
ここでようやく「スタータイド・ライジング」と話がつながってきます。
この辺りからグングンと話のスケールも大きくなっていき、当初は惑星ジージョ上の話だったのが、第二部の後半で宇宙に飛び出て、第三部では五つの銀河と多重空間をまたにかける大展開。
種属(=星人)も当初はジージョに住み着いていた6種族が中心でしたが、どんどん新しいのがでてきて、酸素類だけじゃなくて、水素類やら機械類やら思念類やら…世界観がふくらみまくり。
このあたりエスカレーション具合や、スケール感は「タウ・ゼロ」などを思い出しました。
後半は先をむさぼるように一気に読み終えてしまいましたが、訳者あとがきにもあるようにもっとページ数欲しかった。
回収されてないエピソードもいくつかあるし、地球のその後も気になるし…
というわけで、まだ知性化シリーズは続くみたいですね。
本作を補完する短編もいくつか書かれているようです。
ブリンの公式HPに無料で全文のっておりました。(英語だけど)
しかし、こんな面白いのに絶版中とはもったいないよなぁ。導入 部が冗長だったから、いたしかたない気はするけど。
というわけでスケールの大きいSF好きの人には、前作「スタータイドライジング」からお勧め。
直接はあまりつながらないけど「知性化戦争」も面白いですよ。
■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆
Amazon
変革への序章〈上〉―知性化の嵐〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
未読の方はこちらから↓
スタータイド・ライジング (上) (ハヤカワ文庫 SF (636)) デイヴィッド・ブリン 酒井 昭伸 早川書房 1985-10 売り上げランキング : 231457 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
投稿者 niimiya : 2010年08月11日 23:22
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://niimiya.akatsukinishisu.net/mt3/mt-tb.cgi/2451
コメント
すごい本を読んでいるな~
こんな大作オレには無理だわ
投稿者 あじたま : 2010年08月12日 20:55
小説の場合ページ数よりも、ストーリーにのめり込めるかどうかだと思うわ。
もっともっと短い小説でも、はまらずに投げ出すこと多々ありです ^^;
投稿者 niimiya : 2010年08月19日 00:08