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2009年06月28日

【本】シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

著者:池上永一
装丁:デザイン:大久保伸子、Photo:The Bridgeman Art Library/AFLO
解説:筒井康隆
出版:角川文庫 
    上巻 い 51-4 ¥743 P502
    下巻 い 51-5 ¥743 P508
版数:上巻 2008/10初版、下巻2008/10初版
ISBN:上巻 ISBN978-4-04-364704-7、下巻ISBN978-4-04-364705-7
初出:単行本 角川書店 2005/9刊行
入手:新刊購入 紀伊国屋@台北
読んだ日:2009/6/27

■内容(カバーより)
加速する地球温暖化を阻止するため、都市を超高層建造物アトラスへ移して地上を森林化する東京。しかし、そこに生まれたのは理想郷ではなかった!CO2を削減するために、世界は炭素経済へ移行。炭素を吸収削減することで利益を生み出すようになった。一方で、森林化により東京は難民が続出。政府に対する不満が噴き出していた。少年院から戻った反政府ゲリラの総統・北条國子は、格差社会の打破のために立ち上がった。

■感想
裏カバーの内容紹介と装丁(ブリューゲルのバベルの塔)を見て、骨太な近未来SFかと思って買ったのですが、今風なのりのドンパチドタバタ活劇でしたね。
ブーメランをもった女子高生が主人公で、オカマさんやら、マッドサイエンティストな女医やらが、入り交じって戦って、関係ない人は死にまくりって感じ。
漫画でいうとブラックラグーンみたいなトリガーハッピー感。
まぁ重くてまじめなのが偉くて、軽いドタバタが偉くないってこともないので、別にこれはこれでいいんですが…
だったら表紙はもっとアニメ調の絵で登場人物書くとか、中身がわかりやすくしてほしかったなぁ。
まぁ作者のせいじゃないけど…

こういう話は、好きな人にはいいだろうけど、私みたいな脳内映像化が苦手なタイプには、展開が追えなくてつかれちゃいますな。
でも、それなりに引き込まれて一気に読み終えたりはしましたが…
漫画やアニメ向きな話っすね。(と思ったら、すでに漫画にもアニメにもなってる様子っす)

来るべき世界の話かとおもってたら、土台はなんか帝都物語みたいで目新しさがなかった。
あと、やたらギリシャ神話から名前もってくるのも、今時はチープに感じてしまうよのよぉ。
でも、そのわりにタイトルはシャングリ・ラなんだよなぁ…
表紙の絵はバベルの塔やし…

炭素経済が実質経済からはずれて暴走していくとことかは面白かったね、実際そんな感じになりそうな気配もあるしねぇ。

筒井康隆が解説書いてるんだけど、本作よりも次作「テンペスト」を持ち上げてて笑った。

■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆
《薦》☆☆

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)

シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

投稿者 niimiya : 2009年06月28日 22:05

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