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2009年04月14日
【映画】歩いても歩いても
歩いても歩いても
114分 日本 シネカノン 2008/6公開
監督/脚本/原作/編集:
是枝裕和
出演:
阿部寛 横山良多
樹木希林 横山とし子
原田芳雄 横山恭平
夏川結衣 良多の妻、ゆかり
You 横山家長女 ちなみ
高橋和也 ちなみの夫、信夫
田中祥平 横山あつし
音楽:ゴンチチ
撮影:山崎裕
企画:安田匡裕
観た日:2009/4/11
観た所:台北 長春劇場
■感想
「誰も知らない」の是枝監督の作品です。
「誰も」は未見だったりします。
本作は日本では去年公開のようですが、台湾ではようやっと公開。
とある家族の里帰りのひとこま(一泊二日)を淡々と描いただけなんですが、退屈ではなくて最後まで飽きなかったです。
背景説明などないのですが、家族の会話を追っていくと、だんだんとわかってくる仕組みになっていて、いろいろ貼られた伏線がすべてきれいに使われてて、実に見事な作り方。
突然あらわれた家族でない人物も、「誰?」って思ってると、「あぁこの人が…」と腑に落ちる。
また風呂場のはがれたタイルとか、いつの間にかついてた手すりとかの見せ方すごく上手。
つくづく、うまい映画だなぁって思いました。
ハートウォーミング一辺倒でもなく、ホノボノ家族和気藹々ってわけでもなく、ちょっと不協和音もなりつつもどこにでもありそうな家族の風景なんですわ。
その底辺に「事故死した長男」という欠けたピースがあることで、何も大きな事件は起きないにもかかわらず、ドラマが描けるのですなぁ
舞台は横浜のどこか、京急がはしってて海まで近いところ。
うちの実家も海までちょっとなもんで、3代そろって海まで歩いていくとろなんぞ、ちょっと情景が重なりましたわ。
ちなみに、台湾での上映タイトルは「横山家之味」。
その名前のとおり、樹木希林扮するおばあちゃんが作る料理がうまそうなんだなぁこれが。
役者は樹木希林はじめ、主演の阿部寛、おじいちゃん役の原田芳夫と、どれもうまい。
(YOUの演技はちょっと好き嫌い分かれるかもしれないけど…)
まぁ、いろんな意味で「うまい」映画でした。
最後まで淡々とすすんでいって、涙で終わったりもしないのですが、見てる時よりも、見終わった後にいろいろと考えさせられる映画かなぁ
こういう地味な映画はあんまり自分からは見に行かないのですが、今回は嫁さんのリクエストにより見に行ってきました。
いい映画が見られて感謝です。
見る映画の幅は広がるのはいいこっちゃね。
■評価(満点は☆4つ、★は1/2)
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆
投稿者 niimiya : 2009年04月14日 00:12
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