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2007年01月11日
【本】聞く猿
聞く猿
著者:ナンシー関
装画:ナンシー関
装丁:出下武司
出版:朝日文庫 な 14-3 P213 ¥520 初版1999/5 5刷2002/11
ISBN:4-02-264191-6
初出:「週間朝日」連載 1995/9~1997/2、単行本 朝日新聞社刊行 1997/7
入手:BOOK・OFF ¥105
■内容(カバーより):
『週刊朝日』の人気連載「小耳にはさもう」文庫版、第3弾登場。今回も、辛口なのに笑わせる独特の語りが冴える。テレビ界65人の何気ない「ひとこと」が見事に突っ込まれて痛快至極。木村拓哉 神田うの タモリらを次々と俎上にのせる。版画はケビン・コスナーに注目(似てない、とは著者の弁)
■感想
このあいだ読んだ「聞いて極楽」と一緒に買ってきました。
連載時期も「聞いて~」の次にあたるわけですが、分析も語り口もだいぶずいぶん研ぎ澄まされていて、完成度が高い。
とりあげられる話題も95~97年となると、わり記憶にも残っていて面白です。
ちょうどアトランタオリンピックやったり、アムラーがはやったり、藤田朋子がヘアヌードだしてたころっす。
あ、あと、水野晴郎のシベ超が公開になってたり・・・
まぁ、テレビとかみてて、イライラすること多い人は、読んでくださいな。
著者と思考・視点の波長があえばたぶんはまります。
しかし、毎度、毎度、同じこというのもなんですが、本当に惜しい人を亡くしたなぁ…
ちなみにケビン・コスナーの版画は本当に似てないっす
■評価(満点は☆☆☆☆、普通は☆☆、★は1/2)
《俺》☆☆☆★
《薦》☆☆☆
■引用(P74より)
「いいんです、知らなくて。それをやれって言われたらやるけれど、そんなのつまんないじゃないですか」神田うの発言
本当に、自分が敬語もソツなく使えるキチンとした人間であることを「いいんです、知らなくて」と思うのであれば、いっさい「キチンとしたところ」など見せるべきではないと思う。
とりあえず、神田うののキャラクターを「非常識」としよう。しかし「非常識を意識的に自分の役割として認識して振舞っている常識ある私」を語るのは、「非常識」で稼いでいる限りは禁じ手のはずだ。わかっていながら「演じている」ことをエンターテインメントだと思っているなら大間違いだ。いわゆる舞台上の芸ではなく、ある程度の私生活をも含めた「芸能人としての芸能界の泳ぎ方」を見てもらうことで芸能が成り立っている現状を考えれば、「演じている」というネタばらしを墓の中まで持っていってこそ、エンターテインメントは成立するのではないのか。
(中略)
私には「うのでーす」と叫ぶ神田うのを、芸能界の一風景として認めるくらいの度量はあるけど、それ以上の「本当の神田うの」を消費する気はない。
投稿者 niimiya : 2007年01月11日 00:15
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