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2005年12月22日
【本】ルバイヤート
ルバイヤート(RUBA'IYAT)
著者:オマル・ハイヤーム('Umar Khaiyam)
訳者:小川亮作
出版:岩波文庫 赤783-1 ¥360 P106 初出1949/1 23刷改版1979/9 45刷1992/11
入手:古本 ¥90
内容:(カバーより)
生への懐疑を出発点として、人生の蹉跌や苦悶、望みや憧れを、短い四行詩(ルバイヤート)で歌ったハイヤームは、十一世紀ペルシアの詩人である。詩形式の簡潔な美しさとそこに盛られた内容の豊かさは、十九世紀以後、フィッツジェラルドの英訳本によって多くの人びとに知られ、広く愛読された。日本最初の原典訳。
■感想
いや~これでもかってくらい、繰り返し繰り返し世の無常を詠うのですよ。
んで、酒よ呑め呑め~ってね。
現在のイスラム社会(トルコは除く)のイメージからは程遠いことに驚きます。
妙に親近感わいちゃいますなぁ
お酒を愛する全ての人にお薦め。
■評価
《俺》☆☆☆
《薦》☆☆★
■引用
P17より
われらが来たり行ったりするこの世の中、
それはおしまいもなし、はじめもなかった。
答えようとて誰にもはっきり答えられよう――
われらはどこから来てどこへ行くやら?
P19より
この道を歩んで行った人たちは、ねえ酒姫(サーキィ)
もうあの誇らしい地のふところに臥したよ。
酒をのんで、おれの言うことをききたまえ――
あの人たちの言ったことはただの風だよ。
P47より
われらの後にも世は永遠につづくよ、ああ!
われらは影も形もなく消えるよ、ああ!
来なかったとてなんの不足があろう?
行くからとてなんの変わりもないよ、ああ!
P66より
今宵またあの酒壺をとり出してのう、
そこばくの酒に心を富ましめよう。
信仰や理知の束縛(きずな)を解き放ってのう、
葡萄樹の娘を一夜の妻としよう。
P68より
墓の中から酒の香が立ちのぼるほど、
そして墓場へやって来る酒のみがあっても
その香に酔い痴れて倒れるほど、
ああ、そんなにも酒をのみたいもの!
投稿者 niimiya : 2005年12月22日 22:00
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