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2004年03月02日

【本】豆腐小僧双六道中 ふりだし

豆腐小僧双六道中 ふりだし

[著者]
 京極夏彦
[出版]
 講談社 2003/11 P656 \2000
[初出]
 週刊現代連載「本朝物怪盛衰緑」(1999/4~2000/4)
[入手]
 新刊購入 初版
[解説](講談社HP(http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2122146)より)
これぞ妖怪。
私は誰、此処は何処。小僧は彷徨(さまよ)う。小僧は進む。
妖怪豆腐小僧がアイデンティティーを捜す!?
「なぜ、手前は豆腐を持っているんでしょうか?」自己の存在理由、存在意義にうすーく不安を抱く小さな妖怪が数々の異種妖怪に出会い、「世間」を知る立志篇。
 
[感想]
おとぼけの豆腐小僧とともに珍道中を歩んでいくと、いつのまにやら「妖怪」というものが段々とわかっていくという、この作者じゃなけりゃ絶対書けない小説ですなぁ

UMAのような実体としてではなく、概念としての「妖怪」を描いていくところに奥の深さがありますなぁ
講談口調と妖怪の位置付けに最初はちょっと戸惑いましたけど、後半はのめりこんで読むことができました。

とかく妖怪小説の第一人者(二人目がいるのかどうか知りませんが)と目される京極夏彦ですが、
実際に「妖怪」が出てきて話す小説って初めてのような…

妖怪学(?)の入門書(?)として最適かも

[評価]
 《俺》☆☆☆
 《薦》☆☆★

豆腐小僧双六道中ふりだし

投稿者 niimiya : 2004年03月02日 01:09

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